【オンライン授業体験紹介】 夢中教室の伴走先生に聞く!自分らしい人生の探し方vol.4 『他人からどう思われるかより、自分がどうしたいかを考え、大切にできる人生!』

講義内容:
夢中教室の伴走先生に聞く!自分らしい人生の探し方vol.4
【他人からどう思われるかより、自分がどうしたいかを考え、大切にできる人生!】
「夢中教室」の伴走先生をゲストスピーカーとしてお招きしての特別授業です。
講師:はらゆり先生(原山優里花先生)
【経歴】
長野県生まれ埼玉県育ち。大学時代に貧困層や不登校のこどもたちに対する支援活動に携わったことをきっかけに、こどもの居場所づくりに関心を抱く。大学卒業後は学童・児童館で勤務をし、遊び場における居場所づくりの意義や課題を探究。現在は、小金井市に立ち上げたこどもの居場所を仲間と運営中。また、VRやメタバースを活用した居場所づくりや、様々な体験プログラムを提供する一般社団法人の立ち上げ準備中。
今回も参加者の心に響く素敵なお話いただきました。生徒達は、今回もこちらのメモを取りながら授業に臨みました。ターニングポイントとは、一つの出来事をきっかけに、人生、進路、考え方などの方向性が大きく変わる出来事で、人生の分岐点のことをいいます。
・キーワード欄(気になった言葉、人物、知らない単語、疑問点など)
・講演メモ欄(気持ち、感想、印象的な言葉など自由に)
・もし自分だったら?
・自分のこれからに活かせそうなこと
「大切にしたい考え方」・・・この考え方大切にしたいなぁ
「将来への気づき」・・・将来こんなことがあった時に、こんな選択をしよう、こう捉えたらいいのかな。この時間が、将来のヒントや学びにつながるきっかけになればいいですね。
最初に「はらゆり先生」は次のように話をされ、スタートしました。
「良いターニングポイントもあれば、悪いターニングポイントもあります。自分の価値観とか生き方とかはもうずっとぐるぐるぐる振り回されてきた人生。でも今が一番楽しいし、今が一番充実しているなと思って生きているので、今までのターニングポイント、全部意味はあったなと思っているので、一つ一つちょっと丁寧にお話ししていけたらいいなと思っています。」

ターニングポイント①
幼い頃から人の目を気にして生きてきた中で、「ちゃんとしている」「偉い」と周囲に言われることが励みである一方、それが大きなプレッシャーにもなっていました。そのしんどさを初めて強く感じたのが、ピアノを嫌いになった出来事です。母がピアノの先生で、姉も上手だったため自然と始めましたが、姉のように上達できない自分に劣等感を抱くようになりました。誰かに比べられたわけではなく、自分自身で「劣っている」と感じ、努力しても成果が出ないことがつらくなっていきました。本当はピアノが好きだったにもかかわらず、他人の目を気にするあまり、自分の「好き」まで嫌いになってしまったというこの体験が、最初の大きなターニングポイントとなりました。

ターニングポイント②
小学校高学年から中学生時代にかけての経験です。ピアノでは自信を持てなかったけれど、勉強や委員会、部活動などには一生懸命取り組み、周囲から「優等生」「真面目」「お手本」といった評価を受けるようになりました。
そうした中で、「いい子でいること」が自分の価値になると感じるようになり、努力の目的が「自分のため」ではなく「周りに褒められるため」に変わっていきました。周囲からの評価が原動力となった一方で、「期待を裏切ってはいけない」「がっかりされたくない」という不安に常に縛られるようにもなり、自分を苦しめる価値観がこの時期に形作られていったとも感じています。

ターニングポイント③
中学2〜3年生の頃、他国にルーツがあることをからかわれた経験から、自分のルーツを否定されたように感じ、「言わなければよかった」と後悔。家族に対しても申し訳なさを覚えました。この出来事をきっかけに、本当の自分や弱さを隠し、「いい部分だけを見せよう」とするようになり、やがて「完璧な自分」を演じることが習慣化していきました。中学時代は、常に取り繕った理想の自分で過ごしという実感を抱いています。

ターニングポイント④ー1
高校3年生のとき、姉の影響で難関大学を目指し、合格を果たしました。周囲の期待や称賛を励みに努力する一方で、「失敗したらどう思われるか」という不安にも常に付きまとわれていました。合格した際は喜びよりも「周囲をがっかりさせずに済んだ」という安堵の気持ちが大きく、自分のためというより、他人の期待に応えることが動機だったと気づきます。その経験を通じて、「なぜその大学を目指したのか」「これから何をしたいのか」と考えるようになり、合格はゴールではなく、本当の意味で自分の人生を考えるスタート地点となりました。そこから「自分の軸」を模索するようになったのです。

ターニングポイント④ー2
学校の先生を目指して教育学部に進学。大学時代には、子どもと関わる様々な経験を積もうと、塾や学童での仕事に加えて、子どもたちへの無料学習支援のボランティアも始めました。その活動では、不登校や生活保護を受ける子どもたちと日常的に関わり、「人の目を気にせず、自分のやりたいことに向き合っている姿」に強く心を動かされました。優等生として評価されることに重きを置いていた自分の価値観が大きく変わった瞬間でした。

ターニングポイント⑤
その後、コロナ禍や両親の離婚、ペットの死といった出来事が重なり、孤独で不安な日々を経験します。就職活動の時期と重なったこの時期、もし順調にいっていたら学校の先生になっていたかもしれないとのこと。しかし、ボランティア経験とこの孤独な時期があったからこそ、「人にどう思われるか」ではなく「自分は何を本当にやりたいのか」とじっくり向き合うことができたそうです。結果として、これまで人の期待に応えようとするばかりだった自分から、一歩抜け出し、自分の人生を見つめ直す貴重な転機となったそうです。

ターニングポイント⑥
大学卒業後、「はらゆり先生」は就職活動をせず、自らの意志で児童館で働く道を選びました。児童館は子どもたちが自由に過ごす場で、「ただ一緒にいる大人」として関わる中で、日々子どもたちから多くを学んできたそうです。周囲の期待に応え続けてきた自分にとって、この選択は大きな決断でした。孤独な時期に自分と深く向き合い、「子どもたちが安心して過ごせる居場所をつくりたい」という思いが明確になったことが、その原動力となりました。その後も同級生と比べて不安になることはありましたが、「私は私」と他人と比べない心を育てながら歩みを進め、今年4月には小金井市で「子どもの居場所ピカイチ」を立ち上げました。子どもたちと遊び、ご飯を作り、勉強しながら共に過ごす毎日はとても充実しており、「やりたいことを実現できている」という実感と喜びを日々感じているそうです。
今は「すごいね」と言われなくてもいい、有名にならなくても、お金をたくさん稼がなくても、子どもたちが目の前で笑ってくれていることが何よりの喜び。ようやく今、自分の人生を「自分のもの」として歩み始めたという実感を持っているそうです。
自分の人生を自分の軸で生きてほしいというメッセージ
結局、自分の人生に責任を持てるのは自分だけ。だからこそ、「他人がどう思うか」よりも「自分がどうしたいのか」を大切にしてほしい。 これは「他人軸ではなく自分軸で生きる」ということ。他人の価値観で物事を決めるのではなく、自分の物差しで決断することが大切です。進路や就職など、人生には多くの選択がありますが、自分の好きなこと・やりたいことにしっかり目を向けて選んでほしいと思っています。自分の気持ちを大切にしながら、他人にも思いやりを持つ。そんな自分軸を持った生き方こそが、充実した人生につながると私は信じています。この思いが、これから人生の選択をする皆さんに伝われば嬉しいです。
自分のことを俯瞰して、外から見つめ直せているのがすごくいいなと思いました。本当にやりたいことに向かって進んでいる「はらゆり先生」はキラキラしていました。
アンケート
・やりたいこと見つけたいです。
・他人と比べることより自分軸に考えることが重要
・自分軸を作ろうと思った
・自己責任の大切さがわかった
・すごくありがたいと思った
・自分のやりたいことを見つけて、自分のやりたいことに向かって進んでく姿勢がカッコいいなと思いました。