通信制高校・定時制高校の特徴とメリット|不登校でも選べる高校

不登校を経験したあなたにとって、高校選びは大きな決断です。「普通の高校に通えるだろうか」「自分に合った学校はあるのだろうか」そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

実は、通信制高校や定時制高校は、そんなあなたの気持ちに寄り添い、一人ひとりのペースに合わせて学べる環境を提供しています。今回は、これらの学校形態の特徴やメリットについて、やさしく解説していきます。

目次

通信制高校とは

通信制高校は、主に自宅学習を中心とした学習スタイルの高校です。毎日通学する必要がなく、レポート提出、スクーリング(面接指導)、テストを通じて単位を取得していきます。

通信制高校の主な特徴

自分のペースで学習できる 最大の特徴は、自分の生活リズムに合わせて学習できることです。朝が苦手な方や、体調に波がある方でも、無理なく勉強を続けることができます。

多様な学習スタイル 現在では、インターネットを活用したオンライン授業を提供する学校も増えており、動画講義やオンラインでの質問対応など、様々な学習方法が選べます。

幅広い年齢層の生徒 10代から社会人まで、様々な年齢の生徒が学んでいるため、多様な価値観に触れることができます。

定時制高校とは

定時制高校は、主に夜間に授業を行う高校です。働きながら学ぶ人のために設立された歴史がありますが、現在では昼間部を設置している学校も多くあります。

定時制高校の主な特徴

柔軟な時間割 夜間部では17時頃から21時頃まで、昼間部では午前中や午後など、様々な時間帯で授業が行われています。自分の生活スタイルに合わせて選択できます。

少人数制の授業 一般的に少人数で授業が行われるため、先生との距離が近く、分からないことをすぐに質問できる環境が整っています。

実際の通学体験 通信制とは異なり、実際に学校に通うため、同級生との交流や学校行事への参加を通じて、高校生活の醍醐味を味わうことができます。

不登校経験者にとってのメリット

心理的な負担の軽減

不登校を経験した方にとって、毎日の通学や集団生活は大きなプレッシャーになることがあります。通信制高校なら自宅学習が中心で、定時制高校なら少人数制のため、心理的な負担を大幅に軽減できます。

自己肯定感の回復

自分のペースで学習を進められることで、「できた」という成功体験を積み重ねることができます。これは、不登校で傷ついた自己肯定感を回復する大切なプロセスです

将来への準備時間

通信制高校では時間に余裕があるため、将来やりたいことを見つけるための活動や、資格取得などのスキルアップに時間を使うことができます。定時制高校でも、昼間の時間を有効活用できます。

多様な進路選択

両方の学校形態とも、大学進学、専門学校進学、就職など、様々な進路に対応しています。特に最近では、大学進学に力を入れている通信制高校も増えています。

選択する際のポイント

学習スタイルの確認

自分がどのような学習スタイルに向いているかを考えてみましょう。一人で集中して学習できるなら通信制、人との関わりを大切にしたいなら定時制が向いているかもしれません。

サポート体制の充実度

特に不登校経験者にとっては、メンタル面でのサポートが重要です。カウンセラーの配置や、担任制の有無、個別相談の機会などを確認しましょう。

卒業後の進路実績

自分の将来の目標に合わせて、その学校の進路実績を確認することも大切です。進学希望なら進学率を、就職希望なら就職率やサポート内容を調べてみましょう。

まとめ

通信制高校と定時制高校は、それぞれ異なる特徴を持ちながらも、不登校を経験した方々にとって新しいスタートを切る場として大きな可能性を秘めています。

大切なのは、あなた自身のペースを大切にし、無理をしないことです。どちらの選択肢も、あなたの個性や状況に合わせて柔軟に学べる環境を提供しています。

もし今、高校選びで迷っているなら、まずは資料請求や学校見学から始めてみませんか。きっと、あなたに合った学習環境が見つかるはずです。あなたの新しい一歩を、心から応援しています。

投稿者

宮川 優輝

日本大学文理学部教育学科卒業。滋慶学園東京福祉専門学校で広報業務・入試事務を経て、内閣府認定公益財団法人こども教育支援財団東京大志学園さいたま校(フリースクール)にて教室担当を務め、不登校支援を行う。現在は一般社団法人こども教育支援機構クラーク国際中等部さいたまキャンパス教室担当。

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